スイスで薬剤師になるには(薬学教育課程)
こんにちは、アニメの見過ぎで最近目がバッキバキのジロウです!
前回は、スイスの薬局・薬剤師事情について触れました。
→スイスの薬局・薬剤師事情 (まだ見ていない方はこちらからどうぞ)
このブログを見てくださっている方の中には、大なり小なり外国で薬剤師として働くことに興味が
を持っている方が多いと思います。
そこで今回は、スイスで薬剤師免許を取得するための教育課程について見ていきましょう😀
まず、スイスで薬剤師になるには、5年間に渡る教育(学士3年、修士2年)を終了する必要があります。この過程を終了すると国家試験の受験資格が得られます。
①学士(3年)
最初の2年間は、数学、物理、化学などの基礎科目が中心ですが、解剖学や生理学なども学びます。
私の場合、1年次の科目は、
前期:物理、数学、統計学入門、生物学、化学基礎、有機化学Ⅰ、植物学、薬学教育(毎週講師が異なり、薬に関する法、歴史などについて広く浅く学びました)
後期:分析化学、有機化学Ⅱ、植物学、医学遺伝学、情報学、薬学教育、化学実習、植物学実習
でした。
スイスでは、大学入学資格を持っていれば、医学部を除いて好きな大学の好きな学部に行くことができます。日本のような厳しい受験競争はありません。
ただし入学後は、一定以上の成績を取らないと進級できません。この成績は、毎学期末に行われる試験の結果で決まります(実習科目を除く)。このため、一般的に大学に入るのは簡単だけど、卒業するのは難しいといわれています。
3年次は、薬の成分や体内での作用など、薬を中心に学ぶことになります。
また、学士の間に、4週間の初期実習を行うことが義務付けられています。基本的に薬局での実習となりますが、希望すれば最後の一週間は病院で実習を行うこともできます。
②修士(2年)
基本的に修士1年ではまだ授業があり、修士2年では研究や実習がメインになります。
修士2年の実習は、25~30週間に渡って行います。基本的に薬局で実習しますが、最後の数週間は、任意で病院や企業に行って実習を行うことができます。
修士課程を修了すると、晴れて国家試験の受験資格が得られます。
③薬学部のある大学
5年間の薬学部がある大学は、
ドイツ語:バーゼル大学、ベルン大学、ETHZ(スイス連邦工科大学チューリッヒ校)
フランス語:ジュネーブ大学
の4校です。
また、ローザンヌ大学とヌーシャテル大学(共にフランス語)では、1年次の課程のみ開講しています。2年次からは、上記4校のうち、ベルン大学を除くいずれかの大学に編入できます。
以上です。
この情報が少しでも参考になれば幸いです。
出願方法については、「スイスの大学へ進学するために(①出願書類)」でまとめていますので、よかったらご覧ください。
暑い日が続きますが、体調を崩されませんように😊
それでは!
参考:pharmaSuisse